(会員談話室投稿)

        安井元副会長の「COP21のパリ協定を巡る国内のせめぎ合い」について:

                  鬼塚 磐雄(昭和35年 応用化学科卒)

 

私も今回のパリ協定は、とにかく国際的合意にまとめ上げたという点で評価するものです。
ただ、地球温暖化問題の切迫さが、一部島嶼国以外では不十分で、もっと全人類が切迫感を持たねばならないと感じます。

途上国と、これまで温暖化ガスを大量に排出した先進国との公平な配分ということでは、私は乱暴な提案ですが、全体枠の中での「人口当たり」がまあまあ妥当ではないかと思案します。人口増加国、減少国間で問題となりそうですが。

ともかく日本を含む先進諸国は要は、何としてでも温暖化を抑えなければならない、という(must) の意識で対処せねばならない筈です。

個別企業の利害等はさておき、「経済の成長」などをいっている場合ではない、人類的には、「如何に耐え忍ぶか」と捉えるべき問題のはずです。「経済の成長」で政治・社会の問題をうやむやに解決しようというのが、最近の(に限らない?)政治家、経済学者の論議、主張のように思われ、これは政治や経済学の退廃、貧困ではないでしょうか。

日本も戦後間もなくまでは木炭自動車、薪自動車、というのまであった。そういう時代に戻りたいわけではありませんが、これまでの知恵の蓄積、これからの知恵を結集して実効ある対処が求められます。

 


(トップページへ)