我が「烏流登良」人生

2009年5月
原田浩
(1965年化学工学科卒)

 ひょんなことからこのような文章を綴る羽目になりました。

 「親和会」のホームページを充実させる、2ヶ月に一度位の頻度で更新する予定でその度に同窓生の誰かのエッセイを載せる、ついては今回お前書け、ということになってしまったのです。
 正直言って困惑しました。だってこの親和会のメンバーたるや、斯界の錚々たる重鎮、日本、いや世界を動かす実力者、超一流の才能を持った方々が居並んでるのですから、私のような普通人がしゃしゃり出る幕は全然ない、そんな所へ文章書くなんて、ダメダメ、お断り・・・。
 と本心言いたかったのですが、どうにもそれが言えない形になってしまって(その辺の事情は敢えて伏せますが)、やむを得ず駄文を綴ることになりました。

【人生到る所青山あり・・・甲斐駒ヶ岳】

 じゃあしようがない、何か書くか。と考えたって好い知恵は浮かんでくる筈がありません。だって私は平凡に学校を卒業し、平凡なサラリーマン生活を送った後平凡に引退して、今も平凡な老後を送っている平凡老人に過ぎないからです。
 ウーン、困った困った、どうしよう? と日夜考えつづけた挙句、ある夜、布団の中で閃きました。そうだ、お前さんの唯一の取り柄はその平凡さだ。その平凡さを題材に何か書こう。それっきゃないぞ! それに、こんなヘンテコ人がヘンテコ文章を出しておけば、今後書いてくれる方々は「なんだ、こんな程度のもので良いのか。それならオレも書く。ワタシも書く」と希望者続出するかもしれない。それならかえってヘンテコ文章のほうが良いじゃんか。ねえ。

 てなことで以下、私の平凡エッセイを綴ります。ご用とお急ぎの方はこの辺でクリックアウトされても勿論結構。
 私の平凡人生、簡単に綴れば、産まれてから大学卒業まで24年、卒業してから退職するまで41年、退職してから死ぬまで3年+アルファ、まさに平凡そのもの。以上終わり、ですね。あ、そうそう、付け加えるならば、現在妻一人、子供二人に孫三人、お蔭様にて全員まあまあ元気、ということぐらいでしょうか。

 こんな平凡人生に少しあきあきして、完全退職してからちよっと変わったことを始めました。サラリーマン生活最終段階に、某メディアの編集に携わったことがきっかけで、文章作りにちよっぴり興が湧いたのです。サンデー毎日になったらば、一つ自前のホームページでも作って、「心にうつりゆくよしなし事」を書き綴り、あわよくば「あやしうこそものぐるほしく」なろうじゃないか。

 というわけで、ホームページビルダーを勉強し、myHPを立ち上げ、原則毎週木曜日、何がしかの駄文を綴って載せることにしました。以来完全無欠席、まもなく第100号を迎えます。
 中身はそれこそ「よしなし事」の連続。旅行した、山歩きした、孫の遊び相手した、世の中を憂えた、展覧会に行った、落語聞いた、チョウチョ採った、ナンチャラ、カンチャラ・・・。
 一つだけ自慢できそうなのは自作のなぞなぞ。いろんななぞなぞ考えて、問題出して数週間後に解答載せる。書いてる本人が一番面白がってるよ、というのが読んだ人の大方の反応。
 折角のホームページを誰も読んでくれないと寂しいから、知人友人隣人達ほぼ全員に毎週PRメールを出して、読め読め、と強制します。おかげで毎週200程のアクセスがあり、自尊心もなんとか保てています。

で、そのホームページの題名ですが、開設当時いろいろ考えた末に「烏流登良草子」と名付けました。その心は、烏=黒いから尾も白くない(黒い)、つまり面白くない、流=流れる、つまりつまらない、登=登る、つまりくだらない、良=だけどそう悪くもない、てんで付けた次第です。世に類のない、ウルトラな読み物、なんて全然思っても居ませんぞ。

よく考えてみれば、ヘンテコな名前のヘンテコなホームページを作って嬉しがってるのですが、これは将に私の平凡な人生の在り姿を綴っているのではないのかな? と思えてきました。
 世の中勿論平凡よりは非凡の方が良いに決まっているけれど、平凡な人生にもそれなりの面白さ、楽しさ、生き甲斐がある、どうやら期せずして私はこの生き甲斐を一生懸命捜し求めているんだな、と思う今日この頃であります。

長くなりましたのでこの辺でお開きにしますが、最後に、せっかくここまで読んでもらったんだから、ついでに我が「烏流登良草子」のアドレスもお教えしちゃいましょう。お暇の時にクリックしてみて下さい。
  
http://www2.ocn.ne.jp/~ultrah2/
 ではさようなら。

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